【和菓子の材料】日本人なら知っておきたい「小豆」の歴史、種類、調理法は?

もくじ
  1. 「小豆」とは
  2. 小豆の種類
    1. 小豆
    2. 大納言小豆
    3. 能登大納言
  3. 小豆の栄養と効果
  4. 小豆の生産地と生産量
  5. 小豆料理
    1. 赤飯
    2. あずきなんきん(いとこ煮)
    3. あんこ(つぶ餡)
  6. まとめ

小豆とは

日本では、縄文時代の遺跡から発見されており、その頃から食べていたと考えられています。

また、古来中国では小豆の赤い色が「邪気をはらう」と言われ、「魔よけ」とされていました。そして中国からの食文化や信仰が日本へと伝わってきました。小豆は「厄除け」として尊ばれ、祝いごとや祭りごとには欠かせない食材になりました。

平安時代に書かれた「古事記」には、小豆のことが記されており、中国から伝わった「唐菓子」も小豆を使い作られていました。

さらに小豆には、病気が回復したり、病気を防ぐために食べられていたこともわかっています。解毒や利尿作用により、薬として扱われていました。

ララ

先人の知恵が、今もこうして伝えられてきたんですね。

昔は、お祭りや、入学、出産、結婚など祝い事があると、自宅で赤飯を炊き家族みんなでお祝いしたそうです。今では自宅で作る家庭も減ってきましたが、赤飯は祝い事には欠かせないものとなりました。

小豆の種類

小豆には、一般によく見る赤色の小豆以外にも黒、白、緑などの珍しい色の小豆や、生産している土地の地名がついた小豆などもあります。例えば、京都の「丹波大納言小豆」などもそのひとつです。

今回は主な小豆をご紹介します。

小豆(あずき・しょうず)

小豆と言えば赤色の豆をイメージする人が、ほとんどではないでしょうか。和菓子にとって重要な材料のひとつ「餡子」になります。スーパーや食料品を扱う店で手に入ります。皮が厚くこし餡に使われます。

中国から伝わった「しょうず」という呼び方も、一部で使われています。

大納言小豆

小豆より大粒の小豆です。皮が薄くつぶ餡に使われることが多いです。煮ても煮崩れしにくく、味も良いことから小豆より高価となっています。名前の由来は、小豆は煮ると豆のへそ(さやの中で、豆がさやにくっついている部分)が切れにくいことから、切腹の習慣のない官僚の「大納言」からつけられたと言われています。

小豆と大納言小豆を比べてみました。大きさの違い、わかりますか?

能登大納言

石川県の能登で生産されています。生産量が少ないこともあり、スーパーなどの店頭には陳列されておらず、能登方面の道の駅や、農協の産地直売所などで買うことができます。

石川県内では、和菓子や洋菓子などにもこの「能登大納言」が使われています。

小豆の栄養と効果

たんぱく質と食物繊維が豊富で、便秘解消に効果が期待できます。

ビタミンも豊富で、特にビタミンB1、B2が多く含まれています。どちらも炭水化物などの糖質をエネルギーに変える働きがあります。ビタミンB1が不足すると、疲労回復できず、倦怠感やイライラ感が増加します。ビタミンB2が不足すると、脂肪が燃焼されず、肥満になりやすい体になります。また、皮膚や粘膜を正常にする働きもあり、不足することで肌が荒れるといった皮膚炎を引き起こします。

鉄分、マグネシュウムが多く、貧血予防に効果があります。

ララ

栄養豊富で、疲労回復して肌もキレイになるなんて、女性には嬉しいですね!

相棒わん太

もちろん、男性にも食べてほしいワン!

小豆の生産地と収穫量

順位 生産地収穫量(t)
1位北海道55,400
2位兵庫479
3位京都241
4位滋賀84
令和元年度生産量 農林水産省HPより引用

収穫量は、北海道がトップとなっています。全国収穫量が推測値で59,100tとなっており、北海道が全体の9割を占めています。

小豆料理

赤飯

もち米、白米は洗っておきます。小豆を茹でて渋切りし、再度、水を入れて煮ます。まだ少し硬いくらいになったら、小豆と煮汁に分けます。洗っておいたもち米と白米、小豆を入れ、煮汁を米の量に合わせて入れて炊飯器で炊きます。蒸し器や圧力鍋で作ることもできます。

ララ

下準備が大変そうねぇ~

自宅で簡単に作ることができるように、下茹で済みの小豆もありますよ!

相棒わん太

これは便利だワン!自宅で赤飯を炊いたら、子どもも喜びそうだワン!

あずきなんきん(いとこ煮)

カボチャと小豆の煮物です。冬至に小豆やカボチャを食べて、柚子湯に入る風習がありますが、これは寒い冬を乗り切るためビタミンや食物繊維が多く含まれた野菜を食べ、保湿効果のある柚子湯に入って風邪をひかないように過ごすためと言われています。

地方によっては「いとこ煮」と言うところもあります。

つぶ餡

小豆を茹でて渋切りした後、再度、水を入れて煮ます。アクを取りながら弱火で煮て、砂糖を加えたら焦げ付かないようにゆっくりと煮ます。粒がつぶれるので、強く混ぜすぎないように。

できあがったつぶ餡は、粗熱が取れたら冷蔵庫に保管します。すぐに使えない時は、冷凍保存もできます。

ララ

最初から作るのは大変そうだし、面倒だなぁ~。

そんな忙しい主婦には「ゆであずき」が便利です。これを使えば、時間短縮になりますよね。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は「小豆」の歴史、種類、調理法について、ご紹介しました。

日本では、菓子用に甘く調理することが多い小豆ですが、豆料理として和食や洋食にも取り入れてみるのもいいかもしれませんね。下処理した小豆や、こし餡、つぶ餡も手軽に手に入るので、自宅で赤飯やデザートに挑戦してみては、どうでしょうか。

相棒わん太

アイスクリームにのせたり、牛乳に混ぜても美味しいかもしれないワン!